アク抜きなしでふきのとうを食べてみた事はありますか?。
この野菜はアクがかなり強いため、普通は食前に処理が必要とされています。処理を省略すると、口に苦さや渋みが広がり、思わず「うわっ、苦い!」となることもあります。
ふきのとうに含まれる苦味成分は個体差がありますが、特に野生種はこの特徴が顕著で注意が必要です。
アク抜きは時間はかかりますが、難しい作業ではありません。
詳しいアク抜き方法や、美味しい天ぷらのコツ、おすすめレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アク抜きせずにふきのとうを食べると、苦味と渋みが強調される!
先に述べたように、アクを抜かずにふきのとうを食べると、苦みと渋みが目立ち、美味しく食べられなくなることがあります。
新鮮なふきのとうを天ぷらなどで食べる場合、時々アク抜き不要なこともありますが、ほとんどの場合は上手くいきません。
苦味の主な原因は「ピロリジジンアルカロイド」という成分
この成分は他の植物(キク科、ムラサキ科、マメ科など)にも含まれており、自然の防御機構の一部とされています。
特に根っこに多く含まれるため、誤って多く食べ過ぎないよう注意が必要です。
少量なら健康への影響は少ないですが、過剰摂取は肝臓へのダメージの可能性があります。
日本ではまだ健康被害の報告はありませんが、海外では例がありますので、知っておくと良いでしょう。
この成分は水溶性なので、適切なアク抜きで量を減らすことができます。
完全除去は難しいですが、食べるには問題ない程度に減らせます。
アク抜きは面倒かもしれませんが、ふきのとうに含まれる成分を考慮すると、やはり実施するべきです。
適度な苦味は料理のアクセントになりますが、過剰な苦味と渋みは対処不可能です。
ふきのとうを食べる前には必ずアク抜きをしましょう。
万が一、アク抜きが不十分で体調不良を感じた場合は、医師の診断を受けてください。
ふきのとうのアク抜き方法と注意点!
ふきのとうを美味しく食べるためのアク抜き方法をご紹介します。
基本的には「茹でて水にさらす」という単純な手順です。丁寧にやれば、誰でも成功できます。
まず、水洗いし、根元を取り除きます。根元には苦味成分が多いため、特に注意が必要です。変色した葉も取り除いてください。
次に、1.5リットルのお湯に塩大さじ1を加え、4~5分間茹でます。さらに効果的なアク抜きを望む場合、塩の代わりに重曹を使用する方法もありますが、長時間の茹では避けましょう。長く茹でると、食感が損なわれる可能性があります。
茹でたら、水気を切って冷水にさらします。半日ほどさらすと、苦味成分の約70%が抜けます。
ハウス栽培のふきのとうと野生種では、苦味成分の量が異なるので、さらす時間を調整してください。
茹でたふきのとうは変色しやすいので、水を切ったら早く冷水にさらしましょう。
ふきのとうを保存する方法は、あく抜き後に水に浸した状態で冷蔵庫に保管します。水は毎日新鮮なものに交換してください。これで約5日間は鮮度を保つことができます。
長期間保存する場合は、水気をしっかり切ってから冷凍します。密閉できる袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫に入れましょう。熱伝導率の高いトレーに乗せて凍らせると、冷凍時間を短縮できます。冷凍保存なら、1ヶ月は品質を保つことができます。
ふきのとうの天ぷらの作り方
1. ふきのとうの下処理を行い、水洗い後に茹でて冷水にさらし、苦味を取り除きます。
2. 天ぷら粉は冷水で溶かします。これによりサクサクした食感が得られます。
3. 揚げ油は170~180度が適温です。温度計を使うか、竹串で確認しましょう。
4. ふきのとうに薄く天ぷら粉をまぶし、天ぷら液にくぐらせます。衣は厚すぎず薄すぎずがポイントです。
5. 一つずつ丁寧に油に入れ、軽く色がつくまで揚げます。
6. 揚げたては網に乗せて余分な油を切ります。
7. 熱々の天ぷらを塩や天つゆでいただきます。
天ぷら以外でふきのとうをおいしく食べる方法をいくつか紹介します。
ふきのとうのバター炒め
バターのコクとふきのとうの苦味が絶妙にマッチします。
【材料】
- ふきのとう:適宜
- バター:適量
- 塩:少々
- 黒こしょう:適量
- レモン汁:お好みで
【作り方】
1:下処理済のふきのとうの水気をきる
2:バターで炒める
フライパンを中火で熱し、バターを溶かします。バターが溶けたら、1の水気を切ったふきのとうを加えて炒めます。
3:味を整える
ふきのとうがしんなりとしてきたら、塩こしょうで味を調えます。お好みでレモン汁を加えると、爽やかな酸味が加わっておいしくなります。
4:盛り付けて完成
分量が適量で、不親切なレシピになって申し訳ないですが、ふきのとうの量に合わせて、調整をしてください。
ふきのとうの 味噌和え
ごはんのお供にぴったりな一品です。清潔な容器にいれて冷蔵庫で1週間前後の保存が可能です。
【材料】
- 下拵え済のふきのとう80〜100グラムぐらい
- 食用油
- 味噌:大さじ4
- みりん:大さじ2
- さとう:大さじ2分の1
【作り方】
1.味噌だれを作る
味噌だれの調味料(味噌・みりん・さとう)をボウルに合わせる
2.下拵え済みのふきのとうを細かく刻む
3.フライパンに油をひき、細かく刻んだふきのとうを炒める
4.ヘラで混ぜながら中火で1~2分ほど、ふきのとうがしんなりして火が通るまで炒め、そこに1で作っておいた味噌だれを加えます。
5.火を少し弱めて、ふきのとうと味噌を混ぜ合わせ焦がさないように鍋底をヘラで混ぜながら3~4分かけて水分を軽く飛ばします。
6.味を確認して甘みが足りない場合は、少し砂糖を足して調整をして出来上がりです。
まとめ
まとめとして、ふきのとうはアク抜きしないと苦味や渋みが強く、美味しくなりません。また、苦味成分には自然毒が含まれるため、安全のためにもアク抜きが必要です。少し手間はかかりますが、美味しくいただくためには必要な工程です。