浴室の隅や蛇口の裏側に見られる不思議なピンク色の斑点について、あまり気に留めていなかったかもしれませんが、これは一体何なのでしょう?
「水道水の成分が固まったもの」や「ピンク色の柔らかなカビ」といった説に安易に納得していました。しかし、この度、ピンク色の斑点の真の正体と適切な除去方法について調査してみました。
ピンク色の斑点の真実を明らかに!
早速、その正体について明かしましょう。調べた結果、ピンク色のぬめりには主に次の2つの要素が関与していることがわかりました。
メチロバクテリウム(一種の細菌)
ロドトルラ(一種の赤色酵母菌)
他にも様々な情報を目にしましたが、大方はこれら2つがの関連するようです。
メチロバクテリウム
メチロバクテリウムは、その名の通り細菌であり、カビではありません。個々の細菌は非常に小さいですが、細胞内に赤色のカロテノイドを持つため(ロドトルラも同様)、増殖して塊となると肉眼で確認可能になります。これがピンク色の斑点の正体です。
さらに、この細菌は乾燥や薬剤に対して強いため、簡単には除去できません。擦り洗いで目に見えない程度に減らすことは可能ですが、実際には細菌が残っている可能性が高いです。
浴室を清掃してもピンク色の斑点が再発するのは、残ったメチロバクテリウムが増殖したためと考えられます。
ロドトルラ
一方でロドトルラは酵母菌の一種で、細菌ではなく真菌に分類されます。これもカビとは異なります。
ロドトルラの特徴は増殖速度が速いことです。適切な環境が整えば、数日で目に見えるほどに増えてしまいます。
ただし、メチロバクテリウムと異なり、ロドトルラは乾燥にはそれほど強くありません。そのため、浴室を適切に換気して湿気を減らすことで、増殖を抑えることができます。ただし、薬剤には比較的強いので注意が必要です。
集めた情報を簡単にまとめると、メチロバクテリウムとロドトルラは見た目や特性が似ているため、情報が混在している印象を受けました。信頼できる情報を選んでまとめましたが、間違いがある可能性もあるため、参考程度にしてください。
ピンク色の斑点の除去方法について!
ここからはピンク色の斑点の除去方法について紹介します。
● メラミンスポンジ
擦り落とす方法として、メラミンスポンジをお勧めします。これを使用すると、水だけで綺麗になりますし、低価格で入手できるのが魅力です。
● 塩素系漂白剤
ピンク色の斑点は塩素系漂白剤にも耐性があるとされますが、使用すると見た目は綺麗になります。しかし、目に見えない細菌が残る可能性があるため、完全な安心には繋がりません。
● 除菌タイプの浴室用洗剤
最後に紹介するのは、ピンク色の斑点に対応した除菌タイプの浴室用洗剤です。通常使用している洗剤を除菌タイプに変更するだけでOKです。
除菌タイプの洗剤を使用することで、ピンク色の斑点を除去するだけでなく、残存する細菌も除菌できるため、予防にもつながります。
ピンク色の斑点が示すサイン
ピンク色の斑点は、実は「カビが生えやすい環境である」というサインでもあります。これは、ピンク色の斑点が発生する条件がカビの発生条件とほぼ同じであり、カビよりも早く増えるためです。
初期段階のピンク色の斑点であれば、上記の方法で簡単に除去できますが、一度根付いてしまうと除去が困難になります。
したがって、ピンク色の斑点を見つけたら、速やかに清掃することをお勧めします。除菌も忘れずに行いましょう。
【まとめ】お風呂場のピンク色の斑点って何?。
【正体】
メチロバクテリウムとロドトルラが主な関係者
【特徴】
軽い清掃では細菌が目に見えないレベルで残ることがある
両者とも薬剤にある程度の耐性を持つ。ロドトルラは乾燥に弱い
人体への影響は少ないが、特定の条件下では注意が必要
【除去方法】
メラミンスポンジ、強力なカビ取り剤、ピンク斑点対応の浴室洗剤を使用
消毒用アルコールで殺菌するのも効果的
【カビのサイン】
ピンク斑点の発生は、カビが生えやすいことを示唆している
このように理解し適切に対処することが重要です。定期的な清掃が再発防止の鍵となります。